作り方は簡単です。

農業系youtubeで見つけた「タンニン鉄液」(自作メネデールとか、二価鉄液肥とか呼ばれているもの)を作ってみました。

[材料]

  • 使い捨てカイロ1つ(未使用の足先に入れるタイプが家にあったので2つ使いました)
  • クエン酸(ダイソーで購入) 大さじ1杯位
  • お茶葉(家にあったもの) 大さじ3杯位
  • 水2リットル

[作り方]

  • 材料を混ぜるだけ

[保存方法]

  • 光に当てると酸化してしまうそうなので、袋などに入れ遮光する。

発酵させたりしないので簡単ですね。

他にもいろいろな作り方があるようなので検索してみてください。
水出し茶に鉄を入れるだけかんたん液肥でつくる鉄ミネラル野菜-現代農業

タンニン二価鉄液は野菜の栽培に効果があると言われています。

  • 消毒作用に関する研究結果
    タンニン二価鉄液には抗菌・抗ウイルス作用があることが確認されており、これにより土壌病害の防止効果が期待できる。例えば、ばれいしょの疫病防止効果が報告されている。
  • 鉄分供給に関する先行研究
    タンニン二価鉄液の鉄分は植物に吸収しやすい形態で含まれており、鉄欠乏症の改善に効果があることが報告されている。これにより緑色素の合成が促進される。
  • タンニン酸の生理活性
    適量のタンニン酸には生長促進活性があるとの報告があり、根の伸長や分枝形成の促進効果が期待できる。
  • pH緩衝作用
    タンニン・鉄複合体には土壌のpHを緩衝する効果があると考えられており、酸性土壌の改良に貢献できる。
    ただし過剰投与には注意が必要で、これらの効果は使用量と使用方法によって変化することに留意する必要があります。


私は家にあったお茶っ葉をそのまま入れましたが、袋に入っているものを使ったほうが濾す手間がないので使うときに楽です。

500-1000倍に希釈して散布します。


通常の水やりの際、ジョーロにキャップ2杯分くらい入れるようなアバウトな使い方でよさそうです。

同じ作物・果樹でタンニン二価鉄液を与えたものと与えなかったもので、どれくらい差が出るのか試してみたいと思います。

ここでタンニン二価鉄液のおさらい

タンニン二価鉄液とは、タンニンが含まれる植物性の液体(お茶やコーヒーなど)と鉄を反応させて作る液肥のことです。タンニンが鉄をキレート化してタンニン鉄錯体を生成し、植物が吸収しやすい二価鉄イオンの形で溶存します。タンニン二価鉄液は、植物の光合成を促進し、緑色素を増やす効果があります。

タンニン二価鉄液の作り方
  • 鉄のくずや釘などを水に入れておき、錆びさせます。
  • お茶やコーヒーなどのタンニンが含まれる液体を用意します。
  • 錆びた鉄とタンニン液を混ぜます。このとき、酸性の液体(クエン酸や酢など)を少量加えると、二価鉄イオンの生成が促進されます。
  • 液体が茶色くなったら、タンニン二価鉄液の完成です。濾過して保存します。
タンニン二価鉄液の使い方

水で10~20倍に薄めて、植物の根元にまきます。1回あたりの使用量は、植物の大きさに応じて調整します。
月に1~2回程度、植物の生育状況に合わせて施用します。日照不足や低温・高温ストレスなどで鉄欠乏が起こりやすい場合は、頻度を増やします。
タンニン二価鉄液は、鉄以外のミネラルも含んでいますが、バランスが偏っている可能性があります。そのため、他の液肥と併用することをおすすめします。

トマト

6/12

タンニン二価鉄液散布前の大玉トマト「ホーム桃太郎」です。


左にはタンニン二価鉄液を散布しません。右のみ週2回ほど散布します。
その他追肥、水やりなどはどちらも同じ頻度で行います。

7/9


右のタンニン二価鉄液を散布している方は茎が太く固くなりマッチョになってきました。散布しすぎでしょうか。
葉と葉の間隔が狭くモッサリして、風邪通しが悪そうですが色が濃く健康的な印象です。

7/22


タンニン二価鉄液ありのトマト初収穫です。
なしの方も実が大きくなってきました。

8/10


タンニン二価鉄液なしのトマトはまだ1つだけしか収穫していません。
二価鉄液ありの方は3つ収穫できそうなので今日で計5つです。

9/15


どちらも花も実も少なくあまり収穫できませんでした。
タンニン鉄液どうこうという前に肥料のあげ方や管理に問題があったようです。
比較実験としては失敗です。写真も背景に溶け込んで見にくいですね。

ただ、植え付け初期の段階では明らかに差がありましたので、その後の管理をしっかりしていれば収穫に大きな差が出たのではないかと思います。

ナス

6/12

タンニン二価鉄液散布前のナス。左は「米ナス」右は「長茄子」です。


左にはタンニン二価鉄液を散布しません。右のみ散布します。

6/18

7/09


品種が違うので単純に比較はできませんが、右のタンニン二価鉄を散布したほうが、丈が高く太くなり葉の色も濃くなっています。実はすでに4つ収穫しました。
左のタンニン二価鉄なしの方は1つ目の実が大きくなり始めたところです。


タンニン二価鉄散布ありの長ナス3つ初収穫です。

タンニン二価鉄散布なしの米ナスは収穫までもう少しです。

7/14

7/22

米ナスの方も収穫できる大きさに成長しました。


二価鉄ありの方が花の数が多いです。倍以上付いています。

しかし、どちらのナスにも下の写真のようにニジュウヤホシテントウやカメムシの食害があります。
虫食いの被害に大きな差は見られません。

8/4


左の米ナス(タンニン二価鉄なし)の方は虫食いのせいで葉の色が薄く、穴だらけ。花は1つしか咲いておらず、生気が全くありません。(下の写真2枚)

タンニン二価鉄ありの長ナスの方も虫食いは同程度ありますが、実も花もたくさん付いています。タンニン二価鉄液の効果でしょうか?(下の写真)

このまま放置しておくと枯れてしまいそうなので、
傷んだ葉をすべて切り落とすことにしました。


畝間の雑草が多いですね。ニジュウヤホシテントウは雑草で繁殖するので、発生を抑えるにはこまめな除草が大切だそうです。
多いときは20匹近くいる日もあります。
今日は雨上がりがったので2匹でした。

9/30


両方とも葉が茂ってきました。
左の米ナス(タンニン二価鉄なし)の方は花がほとんど咲いていません。
一方、右の長茄子(タンニン二価鉄あり)は実がたくさんついています。

ブルーベリー

6/12

タンニン二価鉄液散布前のブルーベリーです。

右のほうが若干小さいですが、こちらも右のみ散布します。

7/9



左のタンニン二価鉄液を散布していない方が逆に元気です。

ブドウ

6/12

タンニン二価鉄液散布前のブドウ(シャインマスカット)です。

剪定の違いで右のほうが若干小さいですが同時に購入したものです。茎の太さはほぼ同じです。
こちらも右のみ散布します。

7/9


ブルーベリーと同様、左のタンニン二価鉄液を散布していない方が逆に元気です。

ブドウ、ブルーベリー友にこの後管理が悪く、全て枯れそうになったため、果樹の実験は来年また挑戦してみようと思います。
今年の果樹の実験はここまでです。