2024年9月から10月にかけて地球に近づく「紫金山-アトラス彗星(C/2023A3)」が金星くらいの明るさになると期待されています。
そこで、大彗星の写真撮影に備えて撮影地探しのポイントをおさらいしましょう。
天気予報を確認する
彗星を観測するためには、晴天が望ましいですが、大彗星を見れるチャンスはそうありませんので、雲の切れ間からでも見てみたいものです。
そこで、撮影ポイントを探すのに使えそうなサイトをご紹介します。
→GPV 気象予報
雲の動きを予測するサイトです。
39時間後までの予報が表示されます。これで雲の切れ間を探して撮影場所を探しましょう。
彗星の見える方角、高さを確認しておく
私が使っているアプリ
→Sky Tonight
課金しなくても「紫金山-アトラス彗星(C/2023A3)」の位置データをシミュレーションすることができます。
または、下記youtubeなど、解説動画でチェックしてみてください。
→2024年に肉眼で見える彗星がやってくる
下の画像はSkyTonightというアプリで紫金山-アトラス彗星の位置を表示したときのスクリーンショットです。
近日点通過前のチャンスは2024年9月28日の明け方の東の空、かなりの低空ですが、尾が長がく伸びていれば地平線から尾っぽが先に昇ってくるのが見えるかもしれません。
近日点通過後は、2024年10月13日以降が撮影好機です。夕方の西の空の低空に見えるようになります。
13日は日没1時間後で超低空ですが、
光度は落ちますが、日に日に高度を上げて、見やすくなっていきます。
観測場所を選ぶ
彗星が明るく尾が長く見えるのは太陽に近い頃ですので、地平線、水平線が見える場所でないと撮影が難しいでしょう。
私はGoogleMapで自宅から通える場所で見晴らしの良さそうな場所を探しています。
車のそばで撮影できれば楽ですが、そういう場所は混むかもしれませんし車の光が入り込んだりしそうなので駐車場から歩いて30分くらいで行ける山の頂上などで撮影できる場所を探しています。
見晴らしがいいこと
彗星を撮影するためには、開けた場所や高台など、見晴らしが良い場所を選ぶことが重要です。周囲に建物や樹木が少なく、朝なら東、夕方なら西の空が開けている場所が望ましいです。
低空まで見れること
彗星は、近日点通過前後は低い位置に現れます。彗星が地平線に沈む前、または地平線に昇ってきた直後に観測できる可能性が高まります。また、低空からの彗星の撮影は、地平線や周囲の景色と一緒に写るので、より迫力のある写真を撮影することができます。
駐車場から歩いて1時間以内で行ける場所
車で行けて見晴らしのいい場所は限られていますので、他の観測者も大勢いますし、車のヘッドライトが撮影の邪魔になることもあります。
ですので撮影場所を選ぶ際には、駐車場から歩いてしか行けない場所を選ぶといいと思います。1時間程度の距離であれば、機材や三脚を持って移動するのも負担になりません。夕方の撮影になる場合は暗い中、山道を歩くことになるのでヘッドランプは必携です。
朝までいるならテントかツェルトがあるといいですね。
光害がないこと
光害は、都市部や人口の多い地域では彗星の観測に影響を及ぼします。光害の少ない場所を選ぶことで、夜空がより暗く、星や彗星の輝きが際立ちます。郊外や山間部など、人口の少ない場所を探してみてください。
このサイトが便利です。
→Light Pollution Map(光害マップ)
このサイトは光害のレベルや視認性を示す地図を見ることができます。
地図上には、色分けされたエリアが表示されます。暗い色のエリアは光害が少なく、星空をよく見ることができる地域を示しています。
明るい色のエリアは光害が多く、星空がかすんでしまう可能性があります。
このサイトを活用して、星のよく見えそうな場所を探してみてください。
それにしても、日本は明るいですね。暗闇を探すのが難しいです。
以上の注意点を考慮しながら、撮影場所を選ぶと、より素晴らしい彗星の写真を撮影することができるでしょう。