甲府盆地の強烈な光害

自治体などでは条例を制定して光害を軽減する取り組みをしているところがありますが、今回は個人、民間でできる光害軽減対策をご紹介します。

家庭での照明の見直し

自宅の照明器具にLED電球を使うことで、エネルギー効率の高い照明に切り替えましょう。また、必要な時にのみ照明を使用し、不要な明るさを避けることで光害を減らすことができます。

外部照明の適切な設置

外部の照明器具を設置する際には、明るさや光の広がりをコントロールできるように配慮しましょう。遮光フィクスチャーや遮光カバーを使用することで、上方向への光漏れを防ぎ、光害を軽減できます。

屋外照明の色温度を低くするか、暖色系の色にする。

色温度とは、光の色の明るさや暗さを表す単位です。色温度が高いと、光は白っぽくて冷たい印象になります。色温度が低いと、光は赤っぽくて暖かい印象になります。例えば、太陽の光は色温度が高く、ろうそくの光は色温度が低いです。

屋外照明の色温度を低くするか、暖色系の色にするという対策は、光害の防止に役立ちます。なぜなら、色温度が高い光は、夜空の明るさを増やしたり、生物の体内時計を乱したりする可能性が高いからです。一方、色温度が低い光や暖色系の光は、夜空の明るさを抑えたり、生物の体内時計に合わせたりする可能性が高いからです。

屋外照明の色温度を低くするか、暖色系の色にすることで、星空を見やすくしたり、生態系を守ったりすることができます。屋外照明を選ぶときや設置するときには、色温度や色に注意してみてください。

屋外照明の点灯をセンサーやタイマーで制御する。

屋外照明の点灯をセンサーやタイマーで制御するという対策は、光害の防止に役立ちます。なぜなら、必要なときだけ照明を点灯させることで、無駄な光を減らしたり、光の時間を短くしたりすることができるからです。

センサーとは、人や動物などの動きや音を感知して、照明を自動的に点灯させる装置です。例えば、防犯灯や玄関灯にセンサーを取り付けると、人が近づいたときだけ照明が点灯します。これにより、人がいないときには照明を消すことができます。

タイマーとは、あらかじめ設定した時間に応じて、照明を自動的に点灯させたり消したりする装置です。例えば、広告看板や公園の照明にタイマーを取り付けると、深夜や早朝など人通りが少ない時間帯には照明を消すことができます。

屋外照明の点灯をセンサーやタイマーで制御することで、エネルギーの節約や地球温暖化防止にも貢献することができます。屋外照明を設置するときや運用するときには、センサーやタイマーの活用を検討してみてください。

遮光カーテンやブラインドの利用

寝室やリビングルームなどで、光漏れを防ぐために遮光カーテンやブラインドを使用しましょう。これにより、外部からの不要な明かりを遮断し、快適な睡眠環境を作ることができます。

光害に関する情報を調べたり、啓発活動に参加

光害に関する情報を調べたり、啓発活動に参加する方法としては、以下のようなものがあります。

  • 環境省や国立天文台などのウェブサイトで、光害の定義や種類、影響、対策などを学ぶ。
  • 環境省が作成した光害対策ガイドラインを読んで、屋外照明の適正化や配光制御などの指針や対策を知る。
  • 国際ダークスカイ協会国際ダークスカイ協会 東京支部(IDA東京)などの組織の活動について学ぶ
  • 星空観察会や光害セミナーなどのイベントに参加して、光害の現状や影響を体感する。
  • 光害防止条例や星空保護区などの制度を導入している自治体や企業の事例を調べて、参考にする。
  • SNSやブログなどで、光害に関する情報や自分の取り組みを発信する。

これらの方法は、光害に関する知識や意識を高めるだけでなく、光害の防止に向けた行動や協力を促すことができます。光害に関する情報や啓発活動に参加して、光害の問題に対する関心を広げてみてください

個人の取り組みは小さなものかもしれませんが、それぞれの積み重ねが大きな変化をもたらします。自身の照明環境や行動を見直し、光害対策に貢献しましょう。