ミニトマトのこぼれ種からトマトの芽が沢山出てきました。この苗からミニトマトを育てるときの注意点について、まとめてみました。
一昨年、鶏のエサとしてあげていた「アイコ(F1種)」「ロッソナポリタン(F1種)」の種から自然に育ったミニトマトを1年放置してこの春出てきた苗を育てます。
品種の不確定性
トマトの種がそのまま親植物の特性を受け継ぐわけではありません。トマトの花粉は非常に細かく、風に乗って他のトマトの花に移る場合もあります。そのため、こぼれ種から育ったトマトは親植物とは異なる特性を持つ場合があります。さらに、写真の苗はどちらもF1種なので、親と同じ形質のものは出てきません。
これは、生物の進化と生存戦略において重要な役割を果たしています。親種の特性を完全に継承しないことで、新たな環境に適応する新種が生まれる場合もあります。
そのため、こぼれ種から育てられたトマトは、驚くほど異なる特性を持つこともあるそうです。色、大きさ、形、味など、親植物とは異なる特性が現れるそうです。
ただし、親植物が抵抗力のある品種であった場合でも、こぼれ種から生まれたトマトは親の抵抗力を継承しない場合もあるため、病害虫対策には十分注意する必要があります。これらの特長を理解した上で栽培に取り組むことで、未知のトマトとの出会いを楽しむことができるでしょう。
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病虫害
売られている苗や種は通常、消毒されているので病気にかかりにくいですが、このこぼれ種は農薬を使用したり、消毒もしていないので、苗として育てるものは、病害虫のない健康なものを選ぶ必要があります。
そのため、こぼれ種からミニトマトを育てる際には、特に成長初期の病害虫管理に注意を払う必要があります。ミニトマトの苗は、発芽したばかりの頃から病害虫のリスクにさらされます。これらを未然に防ぐために、適切な土壌の選択や、適度な水やり、日当たりの管理が重要となります。
また、発芽した苗の成長を観察し、異常に葉色が変わったり、成長が止まったりしたものは、早めに取り除くことをおすすめします。これにより他の健康な苗への感染拡大を防ぐことが可能です。
購入した苗や種とは異なり、こぼれ種はアフターケアが必要ですが、それはそれで楽しみ方の一つとも言えるでしょう。
すべてを自分でコントロールし、丹精込めて育てることで、ただ食べるだけでは体験できない喜びを感じることができます。
植え付け
こぼれ種から育ったトマトの苗は、本葉が2枚程度出たら元気のよいもの残してその他のものは間引きします。その後、肥料をまいてよく耕した畑に苗を植えます。植えるときには、茎の半分くらいを土に埋めると根が張りやすくなります。
最後に、毎日苗を観察して病気の早期発見を行い、病害虫の対策を怠らないことが、豊富な収穫につながります。
芽が出てくるのを楽しみに待ちましょう。