家庭菜園を始めた人も多いのではないでしょうか。新鮮な野菜を自分で育てる喜びは格別ですね。
でも、肥料代がかさんで家計を圧迫するのは避けたいところ。そこで注目したいのが、「糖蜜」を使った手作り肥料です。今回は、糖蜜を使った2つの肥料作りの方法をご紹介します。
糖蜜とは?
糖蜜とは、サトウキビから糖を作る際に出る副産物で、ミネラルや有機酸を豊富に含んでいます。
通常は飼料や肥料として利用されていますが、最近では手作り肥料の材料としても注目を集めています。
糖蜜 サトウキビの搾りかすからできた高品質な糖蜜。糖蜜に含まれる糖EM培養糖蜜液 糖蜜液 一斗缶
EMボカシ作り
EMボカシとは、米ぬか、モミ殻、EM(有用微生物群)、糖蜜を発酵させた肥料のことです。土に還元すると土壌改良効果が期待できます。
材料(10kg分)
- 米ぬか 10kg
- モミ殻 0.5~1kg
- EM・1(有用微生物群) 125~150ml
- 糖蜜 125~150ml
- 水 2.5~3L
作り方
- EM・糖蜜混合希釈液(5%)を作る
- 水にEMと糖蜜をそれぞれ125~150ml入れ、5%の濃度に薄める
- 米ぬかとモミ殻を混ぜ合わせる
- EM・糖蜜混合希釈液を加え、よく混ぜる
- 厚手のビニール袋に入れ、空気を抜いて密閉する
- 2~3週間発酵させる
発酵が進むと、米ぬかの油分が分解され、良い香りがするようになります。完成したらそのまま土に混ぜて使えます。
EMボカシのメリット
- 土作りに最適。発酵により生まれた有用微生物が土壌を改良します。
- 発酵過程で雑菌を抑制するので、安心して使えます。
- 米ぬかやモミ殻は家庭から出る廃棄物なので、環境にやさしい。
一方で、作る過程が少し手間がかかるのが難点です。でも、自分で作った手作り肥料を使うと、野菜への愛着も湧きますよ。
糖蜜発酵液の作り方
糖蜜発酵液は、糖蜜を発酵させた液体肥料です。土に直接撒いて使えるのが特徴です。
材料
- 廃糖蜜 1L
- 水 10L
- 発酵種菌(乳酸菌等) 適量
作り方
- 廃糖蜜と水を1:10の割合で混ぜる
- 発酵種菌(乳酸菌等)を加える
- 2週間程度発酵させる
- 500倍に薄めて土に撒く
発酵が進むと、糖蜜に含まれるミネラルや有機酸が増え、植物の生育を促進する働きがあります。
糖蜜発酵液のメリット
- 作り方が簡単で、手間がかからない
- 液体なので土に直接撒けて手軽に使える
- 発酵により植物に必要な成分が増える
まとめ
いかがでしたか?糖蜜を使った手作り肥料は、環境にやさしく、コストも抑えられる上に、愛情を込めて作れるのが魅力です。
EMボカシは土作りに適し、糖蜜発酵液は手軽に使えるなど、用途に合わせて選べば良いでしょう。
家庭菜園を始めたら、ぜひ糖蜜を活用してみてはいかがでしょうか。自分で作った手作り肥料を使って育てた野菜は、格別の味わいがあるはずです。
環境に優しい取り組みを通して、食卓を彩る喜びを味わってみてください。
糖蜜 サトウキビの搾りかすからできた高品質な糖蜜。糖蜜に含まれる糖EM培養糖蜜液 糖蜜液 一斗缶