今週から4haの切り捨て間伐が始まりました。

ヒノキの間伐作業では、枝が邪魔をして倒したい方向に普通に倒すことができない木がほとんどです。そんなときに役立つのが「折り倒し伐り」です。今回は、細めのヒノキで、折り倒し伐りする方法をご紹介します。

直径20cmもない細めのヒノキで解説します

太い広葉樹の枝がヒノキにかかっていて普通に倒すことができません。
こういう場合は山側に折り倒します。

ヒノキの先端が隣の木の枝の間に入ってしまっているのでこのままでは倒せない。

倒したい方向の反対側(今回は谷側)に普通に受け口を入れます。
追い口も入れます。隣の広葉樹の枝が邪魔してこの時点では当然倒れません。重心もやや山側にあります。

肩の高さに、反対向きの受け口を作ります。

写真の受け口は大きめですが、もっと小さくでも問題ないです。

追い口も入れます。木の傾きや下の追い口のつるの残り具合によっては、入れている最中に倒れるときもありますので、切れ込みを入れる前に逃げる方向を確認しておいてください。

上の追い口のつるの幅は木の直径により調整が必要です。何本も切っていくと感覚でわかるようになります。
切り過ぎてバーが挟まれないよう気を付けてください。

手で押してみてびくともしないときはまだ切りたりない状態です。

下の写真の赤い矢印を手で押すと、樹の下部と上部がそれぞれ青の矢印のように逆方向に倒れていきます。同時に樹高も下がり絡んだ枝から抜けやすくなります。

急斜面で行うと危険です。

急斜面で行うと、山側に倒れた木が斜面を滑り落ちてきます。その時、身体が枝に巻き込まれ、滑落する危険があります。

手で押すのではなく、ロープを使って倒すなど、倒す瞬間に木の近くにいないようにする工夫などしてみて下さい。

終わりに

今回は、ヒノキの折り倒し伐りについて紹介しました。

この倒し方はあくまで自己流ですので、必ずしも正しい倒し方とは言えません。行う場合は自己責任でお願いします。

折り倒し伐りは、普通に倒すよりも難易度が高いため、十分に注意して作業を行うようにしてください。

ご安全に!