先週から、とある山の伐り捨て間伐をしています。

伐り捨て間伐とは

間伐とは「間引き」のことです。成長の悪い木や成長しても木材として出荷できない曲がった木、間隔が近すぎて競合している木を間引くことで、将来木材として出荷できる森に育てるために行う大切な作業です。

間引きをしないと幹が太らずヒョロヒョロの木ばかりの暗い森になってしまいます。

適切に間伐された森は地面まで光が入り明るい森になります。

「伐り捨て間伐」は、伐り倒した木を運び出さずに森に放置しておく間伐です。

間伐で伐った木は間伐材として利用することもありますが、林道から遠い山では運び出すのが大変(架線を引く、道を作るなどコストがかかる)なのでその場に放置します。

放置と言っても伐りっ放しというわけではなく、枝を払ったり浮いている木を伐って斜面を転がっていかないように立木にかけておいたりします。
伐られた木は長い年月をかけて朽ちていき森の栄養になるのだそうです。

木を利用しないのなら伐らなくてもいいんじゃないか?と思われるかもしれませんが、伐らずに放置しておくと、樹高は高いけど幹が細く根っこの張りが弱い木ばかりになってしまいます。

こういう森は台風などの強い風雨にさらされると根こそぎ倒れて土砂災害の原因になったりします。

間伐の現場

今回の現場は駐車場から平坦な登山道を30分くらい行ったあと急な下り道を30分下った標高1600mのカラマツ林です。

(geographicaのscreenshot)

100平米辺りで、3本くらいカラマツを伐り、5から6本を残す設計です。

カラマツを倒す前に雑木(直径10cm〜20cmくらいのモミジとか)を伐っておかないと引っ掛かって厄介なことになるので、引っ掛かりそうな位置にある邪魔な雑木は事前に伐り倒しておきます。(9割がた邪魔なのでほとんど伐ることになりそうですが…)

写真はハリギリの木です。

熊の爪痕?

現場へ行く途中のカラマツにくまのつらしき傷がついていました。

まだ新しい爪痕のようです。

クマさんと鉢合わせしないことを祈るばかりです。