園芸の世界では、オーガニック栽培への関心が年々高まっています。
化学肥料に頼らず、自然の恵みを最大限に活用することで、ヘルシーで環境に優しい作物を育てられるからです。
今回ご紹介するのは、クロアチアで発信している人気ユーチューバーの動画です。彼は、手作りのオーガニック肥料を使ってジューシーないちごを育てる方法を紹介しています。
今回はこの動画を参考にステップバイステップでその作り方を解説していきます。
土づくりの大切さ
いちご作りに欠かせない土作りの重要性について、動画ではこう説明されています。
「同じ区画でいちごを連作すると、病害虫が蓄積されるので品質が低下します。そのため、3〜4年ごとに作物を入れ替える”ローテーション栽培”が不可欠なのです。」
前作物には、ジャガイモやナス科の植物を避け、マメ科や豆類を選ぶのがおすすめだそうです。
マメ科は土を肥やし、団粒構造を整えてくれる働きがあるからです。
十分な日光と適度な水分
「いちごは、1日6〜10時間の直射日光が必要です。日当たりの良い場所を選びましょう」
水分管理も重要なポイントです。いちごの根は浅いので、根付く際や夏場の乾燥時は特に注意が必要です。
手作りオーガニック肥料の種類と作り方
さて、ここからが本題の手作りオーガニック肥料の紹介です。動画では、2種類の肥料が紹介されていました。
(1) 重曹入り水
- 土のpHを整え、カビ病を予防する
- 重曹小さじ1杯と水1リットルを混ぜる
- 週1回程度、必要に応じて与える
(2) 牛乳散布液
- 牛乳には植物を強くする蛋白質が含まれる
- 牛乳2デシリットル(カップ1杯)と水1リットルを混ぜる
- 週1〜2回、葉に散布する
(3) 補足・発酵バイオ肥料
- 米ぬか、パンくず、植物残渣などを発酵させた肥料
- 土に穴を掘り埋め込む ・虫除け、病気予防、土づくりに一役買う
発酵肥料は動画に登場しませんでしたが、オーガニックいちご栽培で重宝される肥料の一種です。
作り方を補足しておきましょう。
<発酵バイオ肥料の作り方>
- 米ぬか2kg、パン屑1kg、植物残渣(野菜くず、落ち葉など)2kgを用意
- (1)の材料を層状に重ねながら、EM菌や発酵資材、土を振りかける
- しっかりと水を注ぎ、風通しの良い場所で2〜4週間発酵させる (4) よく混ぜ合わせ、いちご畑に30cm四方の穴を掘り、入れる
まとめ
オーガニック肥料は、手軽に手に入る材料から手作りできます。一方で、適切な土作りや水やり、日光管理などの基本的な栽培管理も怠ってはいけません。
発酵肥料や重曹液、牛乳散布など、さまざまな手作り肥料を組み合わせることで、いちごの生育が健全に保たれ、旨味たっぷりの完熟いちごが収穫できるはずです。ぜひ挑戦してみてくださいね。