はじめに

春になると、モモの木に可愛いピンクの花が咲き、うれしくなりますよね。

でも、植え付け1年目のモモの木に花が咲いた場合、「このまま咲かせておいていいの? それとも摘んだ方がいいの?」と迷う人も多いはず。

実は、1年目の花の扱いが、その後の木の成長を大きく左右します

この記事では、「なぜ1年目は花を摘んだ方が良いのか?」を分かりやすく解説し、具体的な摘蕾(花芽を摘む作業)の方法や注意点も紹介します。

花芽をつけた、植え付け1年目の黄桃(黄金桃)(4月7日撮影)

1年目のモモの木は、花を摘むべき?

答え:YES! 基本的に摘み取りましょう

1年目のモモの木は、まだ若く、根や枝が十分に育っていません。

この時期に花を咲かせて実をつけようとすると、木が無理をしてしまい、疲れて弱ってしまうことがあります。

花を摘むべき3つの理由

  1. 木の成長が優先
    • 1年目は「根や太い枝を育てる時期」です。花に栄養を取られると、木の成長が遅れてしまいます。
  2. 2~3年後の収穫量が増える
    • 1年目に花を摘むことで、木がしっかり成長し、将来的にたくさんの実をつけられるようになります。
  3. 病気や枝折れの予防
    • 若い木に実がなると、枝が弱くなったり、病害虫のリスクが高まります。

💡 専門家のアドバイス
「1年目は我慢の年。花を摘むことで、将来的に強いモモの木が育ちます!」

花を摘む時期と方法

◎ 最適な時期:つぼみが膨らみ始めた頃(3月中旬~4月上旬)

  • 花が完全に咲く前に摘むのがベスト!
  • もし花が咲いてしまっても、開花後すぐなら摘んでもOK。

◎ 花の摘み方(摘蕾・摘花)

  1. 花芽(はなめ)と葉芽(はめ)を見分ける
    • 花芽:丸くふっくらしている(将来、花や実になる部分)
    • 葉芽:とがっている(葉や枝になる部分)
    • 花芽だけを摘む! 葉芽は残す!
  2. 摘み方
    • 指で優しくつまんで取り除く
    • ハサミを使う場合は、清潔なものを使用(切り口から病気が入らないように)

⚠ 注意点

  • 花を全て摘み取るのが理想ですが、もし1~2個残しても大丈夫です。
  • ただし、実がなり始めたら早めに摘み取り、木に負担をかけないようにしましょう。

花を摘まなかったらどうなる?

「花が可愛くて摘みたくない…」という気持ちも分かります。

しかし、1年目に花を残すと、次のようなリスクがあります。

✅ 木が弱る
→ 枝が細くなり、翌年の花つきが悪くなる可能性

✅ 実がなっても小さくて美味しくない
→ 木が未熟なため、大きく育たない

✅ 病気や害虫がつきやすくなる
→ 特にアブラムシやカビの発生リスクが高まる

今年の花を我慢すれば、来年以降もっとたくさんの花とおいしい実が楽しめる!と考えると、摘む勇気が出てくるはずです。

2年目以降の花の管理は?

1年目にしっかり木を育てたら、2年目からは少しずつ花を残していきます。

  • 2年目:花芽の半分くらいを残す(強めの剪定をする場合)
  • 3年目~:ほとんど摘まず、自然に任せてもOK

🔎 豆知識
モモの木は、植えてから3年目~5年目で本格的に実をつけ始めます。

1年目は「木を大きくする準備期間」と考えましょう!

まとめ

  • 1年目のモモの花は、基本的に摘む!(木の成長優先)
  • 摘む時期は、つぼみのうち(3~4月)がベスト!
  • 花芽だけを摘み、葉芽は残す!
  • 1年目に我慢すれば、2~3年後においしい実がたくさん収穫できる!

せっかく植えたモモの木、長く元気に育てるために、「今年は花を摘んで、来年に期待!」という気持ちで管理してみてください 🌸